高速ミューオンはなぜ地表に届く?
2つの慣性系で見る時間の遅れとローレンツ収縮

β =
γ =
v =
τ0 = 2.2 µs(固有時・不変)
γτ0 =
h/γ =
地面系 t = h/v =
µ系 t' = h/(γv) =
生存数
地表到達率(2通りの独立計算)
(a) 地面系: exp(−(h/v)/(γτ0)) =
(b) ミューオン系: exp(−(h/(γv))/τ0) =
差 |a−b| = (一致)
参考: 時間の遅れが無いとすると exp(−(h/v)/τ0) =

なぜ矛盾しない? 相対性原理により、どの慣性系でも物理法則は同じです。地面系では「ミューオンの時計が γ 倍ゆっくり進む(寿命 γτ0)」、ミューオン系では「大気が h/γ に縮む」と見え、どちらも同じ比 γ が効くので、指数の中身 h/(γvτ0) が完全に一致します。

描き分け: パネルA(地面系)は大気は縮まず厚さ h のまま・ミューオンの時計が遅れる。パネルB(ミューオン系)はミューオンの時計は τ0 = 2.2 µs を基準に正常に進み、大気が h/γ に縮んで迫ってくる。両パネルは「誕生→地表到達」という同じ出来事を対応させて同期再生しています。

数値の確認(h = 10 km): β = 0.9999 で約81%、β = 0.998 で約38%、β = 0.99 で約12%、β = 0.90 で約0.06%。お題文の例「β=0.998で約8割、β=0.99で約3割、β=0.90で約3%」は τ0 = 2.2 µs・h = 10 km では計算が合わないため、正しい式の値をそのまま表示しています(βを下げると到達率は単調に減少)。