目次

Bootstrap Civilization AI

用語集

この本に出てくる用語を、短く、正確に。

依存グラフいぞんぐらふ

「AはBがないと動かない」という関係を矢印で表した図。何が止まると何が止まるか、何を作るには何が要るかを読むのに使う。

第1章 第9章

埋め込み(エンベディング)うめこみ

文章の意味を数百〜千次元程度の数値ベクトルに変換したもの。意味が近い文章はベクトルも近くなる。

第10章

FMEA(故障モード影響解析)えふえむいーえー

部品や工程ごとに「どう壊れうるか」「壊れると何が起きるか」を事前に洗い出す手法。

第7章

オープンウェイトおーぷんうぇいと

学習済みモデルの重み(パラメータ)が公開され、ダウンロードして手元で動かせるモデル。利用条件はライセンスごとに異なる。

第3章

可逆な判断・不可逆な判断かぎゃくなはんだん

やり直せる判断と、やり直せない判断。不可逆な判断ほど慎重に、人間が責任を持って下すべきだとこの本では考える。

第8章

Kiwixきうぃっくす

Wikipediaなどのウェブ資料をオフラインで読むためのソフトウェアと、その運営団体。ZIM形式のファイルを使う。

第10章 第15章

期待値きたいち

起こりうる結果の価値に、その確率をかけて足し合わせたもの。不確実な状況で選択肢を比べる基本の道具。

第8章

技術ツリーぎじゅつつりー

技術どうしの前提関係を表した依存グラフ。材料・エネルギー・時間の情報を添えると再建の計画に使える。

第5章 第9章

クリティカルパスくりてぃかるぱす

遅れると全体の完了が遅れる作業の連なり。人手を増やしても、この長さより早くは終わらない。

第9章

幻覚(ハルシネーション)げんかく

言語モデルが、事実に基づかないもっともらしい内容を生成すること。数値や固有名詞で起こると特に危険。

第8章

較正(キャリブレーション)こうせい

「確信度80%」と言った答えが実際に約80%正しい、というように、自信の度合いと正答率が一致している状態。

第8章

3-2-1バックアップさんにいちばっくあっぷ

データのコピーを3つ持ち、2種類の媒体に分け、1つは別の場所に置く、というバックアップの経験則。

第14章

システム損失しすてむそんしつ

汚れ、影、配線、パネル間のばらつき、停止などで失われる発電量の割合。PVWattsの既定値は14%(温度やインバーターの損失は別に計算される)。

第6章

縮退運転(グレースフル・デグラデーション)しゅくたいうんてん

一部が壊れても、機能を落としながら動き続けられるように設計すること。

第14章

磁気嵐じきあらし

太陽活動によって地球の磁場が大きく乱れる現象。強いものは送電網や通信に障害を起こすことがある。

第1章

自動化の皮肉じどうかのひにく

自動化が進むほど、人間は異常時の難しい対応だけを任され、しかも普段の経験が減ってその能力が衰える、という逆説。Bainbridge(1983)が指摘した。

第12章

ZIM形式じむけいしき

ウェブサイトを圧縮して1つのファイルにまとめる形式。全文検索用の索引も含められる。

第10章

冗長化じょうちょうか

同じ働きをするものを複数用意し、1つが壊れても機能を保てるようにすること。

第14章

GGUFじーじーゆーえふ

llama.cppなどで使われる、量子化モデルを保存するファイル形式。重みとメタデータを1つのファイルにまとめる。

第3章

スニーカーネットすにーかーねっと

ネットワークの代わりに、記憶媒体を人が持ち運んでデータを届けること。

第10章

スフィア基準すふぃあきじゅん

人道支援の最低基準をまとめた国際的な手引き(Sphere Handbook)。水・衛生・食料・避難所などの目安を定める。

第4章

単一障害点たんいつしょうがいてん

そこが1か所止まるだけで全体が止まってしまう部分。冗長化で取り除く。

第14章

チャンクちゃんく

検索しやすいよう文書を区切った断片。大きすぎると焦点がぼけ、小さすぎると文脈が失われる。

第10章

適正技術てきせいぎじゅつ

その土地の資源・技能・規模に合った、維持しやすい技術。シューマッハーの『スモール・イズ・ビューティフル』で広まった考え方。

DAG(有向非巡回グラフ)でぃーえーじー

矢印に向きがあり、たどっても元に戻る輪(循環)がないグラフ。技術ツリーや作業の依存関係はDAGでなければ順番を決められない。

第5章 第9章

トポロジカルソートとぽろじかるそーと

DAGの頂点を「前提が先に来る」順に並べること。Kahnのアルゴリズムが代表的な解き方。

第9章

トークンとーくん

言語モデルが文章を扱うときの単位。単語や文字の断片。生成速度は「トークン毎秒」で表される。

第3章 第8章

バス係数ばすけいすう

何人いなくなるとプロジェクトが止まるかを表す数。1なら、その1人が倒れたら終わり。

第11章

パラメータ数ぱらめーたすう

モデルが内部に持つ数値(重み)の個数。8B=80億。多いほど一般に賢いが、必要なメモリも増える。

第3章

ヒューズひゅーず

過大な電流が流れたときに溶けて回路を切る部品。電線の発熱・火災を防ぐ最後の砦。

第6章

ヒューマン・イン・ザ・ループひゅーまんいんざるーぷ

機械の判断の流れの中に人間の確認・承認を組み込む設計。

第12章

BM25びーえむにじゅうご

キーワードの出現頻度と珍しさで文書を採点する古典的な検索手法。固有名詞や型番に強い。

第10章

ピーク日照時間ぴーくにっしょうじかん

1日の日射量を、1kW/m²の強い日射が何時間あったかに換算した値。地域・季節・天気で大きく変わる。

第6章

ベクトル検索べくとるけんさく

埋め込みベクトルどうしの近さで文書を探す方法。言い換えに強い。

第10章

放電深度ほうでんしんど

蓄電池の容量のうち、どれだけ使ったかの割合。深く放電するほど寿命を縮めやすい電池がある。

第6章

ポストモーテムぽすともーてむ

障害や失敗のあとに、何が起き、なぜ起き、どう防ぐかを記録する振り返り。個人を責めない(ブレームレス)ことが要点。

第7章

マイクログリッドまいくろぐりっど

発電・蓄電・負荷を小さな範囲で完結させた電力網。大きな送電網から独立して動かせる。

第6章

模倣学習もほうがくしゅう

人間の操作の記録(お手本)からロボットの動かし方を学習させる方法。

第13章

モラベックのパラドックスもらべっくのぱらどっくす

チェスや計算のような「知的」な作業より、知覚や身のこなしのような幼児にもできる作業のほうが機械には難しい、という観察。

第13章

RAG(検索拡張生成)らぐ

質問に関係する文書をまず検索し、その内容を根拠として言語モデルに回答させる方式。出典を示せ、幻覚を減らせる。

第10章

llama.cppらましーぴーぴー

C/C++で書かれたLLM推論ソフトウェア。CPUでも動き、多くの量子化形式に対応する。ローカルLLMの基盤として広く使われる。

第3章 第15章

量子化りょうしか

モデルの重みを少ないビット数(例:4ビット)で表して小さくする技術。メモリと電力を大きく節約できるが、精度はいくらか落ちる。

第3章

連鎖故障(カスケード故障)れんさこしょう

ひとつのシステムの停止が、それに依存する別のシステムを次々に止めていく現象。停電が断水や通信停止を引き起こすのが典型。

第1章

ROS 2ろすつー

ロボットのソフトウェアを部品として組み合わせるためのオープンソースの基盤。定期的に新しい版(ディストリビューション)が出る。

第13章

ローカルLLMろーかるえるえるえむ

クラウドではなく手元のPCや小型機器の上で動かす大規模言語モデル。ネットがなくても使えるが、性能はメモリと電力に縛られる。

第3章 第15章

Wh(ワット時)わっとじ

電力量の単位。10Wの機器を5時間使うと50Wh。W(電力=瞬間の勢い)と混同しないこと。

第6章